相続財産のうち、借金がいくらあるか分からない時はどうすればいいですか?
- 2021.09.21
Q.先日、私の父が死亡しました。父の遺産については、プラスの財産とマイナスの財産のどちらが多いか分かりません。この場合には、どうしたらよいでしょうか?
A.相続財産をそのまま引き継ぎたい場合には、特に何もしなくても財産を引き継ぎます(これを「単純承認」といいます。)相続財産のうち負債の方が多い場合には、通常、相続人は相続放棄をして、財産を全く引き継がないようにします。
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もしも、プラスの財産とマイナスの財産のどちらが多いかが分からない場合(=財産を引き継いだ方が得なのか、引き継がない方が得なのかが分からない場合)、どうしたらよいでしょうか?
この場合には、限定承認という方法をとることができます。
限定承認とは、「相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して」相続を承認することです。
分かりやすくいうと、限定承認は、プラスの財産、マイナスの財産を双方ともに引き継ぐけれども、マイナスの財産の返済については、相続したプラスの財産の範囲で行えばよく、相続人固有の財産まで支払に充てる必要がなくなるという方法です。
この限定承認をすれば、たとえ後にマイナスの財産の方が多かったとしても、自分の財産を支払にまわす必要はありません。